名優・仲代達矢さんが亡くなったことが11日に報じられた。ヤフトピには４本もの記事があがった。それだけ著名な人物である。黒澤明監督の映画に出て世界的にも名を轟かせ、92歳まで現役を貫いた（今年も主演舞台をやっていた）俳優だから、短い記事では伝えきれないことが多い。数ある記事のなかから、仲代さんの人となりがわかるものをチョイスしてみた。仲代さんを惜しむ読み応えある記事がたくさんあがっているが、有料のものが多いのが少し残念だ（有料でないものをチョイスしています）。

ココがポイント

エキスパートの補足・見解

ゆかりある人たちの追悼コメントは短くても思いが伝わってくる。仲代さんの主宰した劇団の出身者・若村麻由美さんのコメントは仲代さんの薫陶を受けた人だから滲むものがある。

追悼ということで過去記事が続々再掲されている。文春オンラインはベテラン映画ライター門馬雄介さんによる丁寧な取材。

婦人公論は歌舞伎役者を中心に聞き書きに定評のある関容子さん。仲代さんには妻・宮崎恭子さんの存在が大きかったと感じさせるものだ。

恭子さんは俳優座養成所時代、舞台の共演をきっかけに結婚。のちに仲代さんとともに無名塾をつくった。恭子さんが亡くなったあとも仲代さんは無名塾を守り続けた。

代表作「肝っ玉おっ母とその子供たち」で始めて女性役をやった（88年）のも恭子さんの提案によるもので、それが最期の舞台になった。

能登演劇堂は恭子さんと能登に訪れた際に、その地の魅力に惹かれて劇場をつくり、第二の故郷として芝居をそこで上演し続けた。

12日は「徹子の部屋」（テレビ朝日系　午後１時）で仲代達矢さんの追悼番組を放送する。今年5月22日に徹子の部屋に出演したときには「またお会いしたいと思います」と徹子さんと話していた。